「旅の仲間」が4冊(
「二つの塔」が3冊(
「王の帰還」が2冊(上、下)
ラスト付近が、衝撃的過ぎた。いやー、ちょっと、ちょっと、なんなんすか、これ! サムがカッコよすぎるんだけど! ゴクリ(改心したのかと思ってたら!)を杖で打ちのめし、邪悪な蜘蛛の化け物にエルフの剣で一太刀あびせ、指輪の使命を受け継いだかと思ったら、やっぱり主人のために奮闘し……
いやー、息を潜めてる野獣の真っ只中を全速力で駆け抜けるかのような緊迫感とスピード感で読み終えてました。続きが気になってしょうがない。指輪はめたままで大丈夫なんかなあ、サム。
ここに至るまでもハラハラドキドキでしたよ。特に南のゴンドールの戦士たちとの出会いから、その隠れ家での会談までが。
サム「ボロミア様に悪意があったわけではねえです(中略)ご自分が何をほしいと思っておられるかということにはっきり気づかれ(中略)あの方はほしいほしいと思ってなすっただ、われらの敵の指輪を!」
そりゃ、フロドも仰天するわい。いやー、ほんと、ボロミアの弟さんがやけに人間が出来てて、俺もフロドと同じく「こいつなら全部しゃべってもいいんじゃね?」と思った直後に「ああ、いかんいかん、人間そんなに簡単でねえぞ」と自分を戒めていたところにこれだよ!
これを聞いたファラミアさんが、不思議な微笑を浮かべつつ、また恐ろしいことを言い出すわけで……もう本当、どうなることかと思ったよ。直後に用意してあった挿絵のファラミアさんの笑みの邪悪なことときたら、辛抱たまらん。
でも結局大丈夫でした。ふう。
指輪物語は、こういうときに必要以上にピンチを長引かせないのがいいよね。話の起伏が適度に上下していて、読んでいてつらいダウナーな時期が長すぎない。
しかし、読み始めてみたら、あっという間に「王の帰還」まで辿り着いてしまった。やっぱり指輪物語は素晴らしい。
>余談
そうそう、指輪物語って女性がほとんど出てこないんだよね。複数巻に渡って名前が挙がる女性って、エルフの奥方様、ことガラドリエル様だけじゃね? 既婚者も少ないし、恋人役というのもほとんど登場しない。それでもこんなに面白い話になるんだから、恋愛ネタってハードファンタジーでは蛇足なんかなあ。
さらに余談だけど、ファラミアの隠れ家で、サムがガラドリエル様のことを評する言葉を聞いてたら、自分の彼女のことを思い出しました。「時には花盛りの大樹のようかと思うと、時には白水仙のように〜」で始まるアレ。
原作にはろくにでてきませんでしたが、アラゴルンにはエルフの恋人がいるし。
ガラドリエル様は、もう結婚して3つの指輪の1つを持ってますから。っていうかガラドリエルって絶世の美女ですよ。
そんな彼女にもおてんばな小娘時代があるのですが。
指輪の恋愛で1番印象に残っているのは王の帰還ですよ!
最強の恋愛話は、シルマリルで。またはトールキンの墓をよくみてみると。
ギアさんの感想は、読んでいるともう一度指輪の読破に挑戦してみよう!という気分になる良い感想ですね。
今度がんばってみます